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八代亜紀さんのレア・トラックス(CD編その2)。 [音楽]

CD派にとっての「八代亜紀さんレア・トラック」というと、少し前に川内康範先生の作品である「お父さん」「お母さん」の2曲をご紹介させていただきましたが、
もちろん、まだまだ、あります。
まず、通販扱いのBOXものにこっそり、1曲だけ隠れていたもの。
亜紀さんの通販BOXというと、コロムビア時代の音源にテイチク時代のヒット曲を加えたと思しきユーキャンの10枚セット、ちょっとしたダーク・ゾーンのため、このブログでもまだ触れていないセンチュリー時代の音源をまとめたもの(いずれも今回は詳しくは触れません)のほか、2000年代に入ってから、すべてテイチク時代の音源で構成されたBOXセットが、7枚組、5枚組で発売されています。
タイトルは『八代亜紀ベスト・コレクション 1971~1981』と同じで、ただ先に出た7枚組の方は
『栄光の』がタイトルの頭についています。
その、7枚組の方「だけ」に入っていて、これ以外のCDではほぼ遭遇できない1曲。
それが、黛ジュンさんのヒット曲のカバー、

「夕月」

です。


ジュンさんの実兄であった三木たかしさんの、作曲家としての初期のヒットのひとつである「夕月」は、ジュンさんのオリジナルとしてはかなり異色の演歌っぽい曲調で、やはりオレのお気に入りアーティストである由紀さおりさんが、ピンク・マルティーニと組んだ大ヒットアルバム『1969』の中でも取り上げられていました(海外盤では1曲めに収録)。


個人的にはなんとなく、天童よしみさんあたりの歌声にもジャスト・フィットするような気がするこの「夕月」、亜紀さんは、ポップス系の楽曲に取り組む時は大体いつもですが、こぶしをほぼ封印し、ストレートな感じで……そう、聴きようによっては、まるでアイドル歌手のような感じで、でも心をこめて歌っていることが伝わってきます。
この「夕月」が収められている、7枚組のCD-BOX、定価そのものは1万円以上しましたが、現在ではオークションなどを通して、かなりお安く手に入れることが可能となっています。
テイチク時代のアーティスト写真をコラージュした、外箱が目印です。


Amazonの場合、このリンク先に5枚組の方のBOXを出品している業者もいるようですが、今回ご紹介した「夕月」は、7枚組の方にしか収められていません。
くれぐれも、ご注意ください。


さて、もうひとつは、グッと軽い感じの、というか、小ネタ的なやつですが、偶然見つけたものです。
こちらはリンク先にレビューも書かせていただきましたので、ごく簡単に、参ります。
いわゆる、複数のヒット曲とそのカラオケを1枚のシングルとしてまとめた、「ベストカップリングシリーズ」的な、よくあるやつの中に、亜紀さんの代表曲「舟唄」、出世作「なみだ恋」、そして「愛の終着駅」の3曲でまとめたものがあるのですが(試聴できます)。


この中の「なみだ恋」が、なんか、おかしいのです。
亜紀さんの歌いっぷりは、オリジナルのものとさほど変わりないのですが、
バックの音が、なんか、安い。
イントロのテナーサックスとか、音質がおかしいし、昔よくあった「一般のユーザー向けに作られた、カラオケ・レコード」の演奏の音みたいな感じ。
そんなオケをバックに、なぜかご本人がフツーに歌っているのです。
同時収録のカラオケも、もちろんその、なんかちょっと安っぽいやつなんですね。
これは明らかに「別テイク」というやつであって、「あのヒット曲が聴きたい!」という方にとっては「いささか痛いミス」ですが、一方でマニアにとっては、こういうのがたまんない、という一面もあったりするわけで、ある意味“珍盤”ということもできるのではないでしょうか。
こちらはテイチク時代のものと思われる、公開テレビ番組での「なみだ恋」。


この、3曲まとめたシングルは、もう1種類出ていて、亜紀さんがレコード大賞を受賞した、おなじみ「雨の慕情」、そして和モノとして強くレコメンドしたい「おんな港町」&「もう一度逢いたい」という、強力な3曲を揃えたものも出ています。


ちなみに、どちらのジャケット写真も、それぞれ「舟唄」「雨の慕情」のオリジナル・シングルに使用されたのと同じと思われるもので、このあたりもマニア心をくすぐる造りになっていますね。
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