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『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』&『この世界の…片隅に』ドキュメンタリーを観る。 [映画]

メリークリスマス、ミスター・ローレンス!

というわけで(どんなわけだ!?)、奇跡的に時間ができたので、2020年のお正月映画の中から2本、と思ったんですが、結果、ちょっとひねった2本を、観て来ました。
と、ここでいきなり余談になりますけれど、この“お正月映画”というものの定義にはちょっとあいまいなところがあって、厳密には、前年の暮れから次の年のはじめまで、続けて上映されているものなんだろうと思うのですが、往年の映画黄金時代には、まず「越年する映画」があって、次に「年の暮れギリギリに公開になる映画」があって、さらには「年が明けてすぐに公開される映画」があって、そのどれもが“お正月映画”と呼ばれた、そんな時代もあったようです(「ツキがなかった」ケースとしては、仙台での『プリシラ』。確か、公開終了日が12月30日!)
たとえば、12月27日に公開になる“第50作”の“寅さん”なんかは、リアルタイムでのお正月の公開タイミング、「年の暮れギリギリ」な感じを再現しているわけです。もっとも今回は、かなり前に映画そのものは完成していて(だから試写会も行われて「号泣した……。」なんていう声も聞こえてくるわけです)、シリーズが続いていた頃の「公開日の数日前に、ようやく完成」なんていうことはなかったようですね。
といったところで、ようやく本題に戻りますが、実は「公開前ギリギリまで作業していた」のは、20日公開された『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』もいっしょだったようで、そんな、我々にとっても待望の『この世界の片隅に《増補改訂版》』、現時点でオレは、まだ観ておりません(好きなおかず、後にとっとく派なのがバレバレですね……)。
かわりに、その『片隅《増補改訂版》』の作業中の片渕須直監督の姿を追ったドキュメンタリー映画

『〈片隅〉たちと生きる 監督・片渕須直の仕事』

が、限定公開ということで、こちらを観られるうちに……という思いから、観て参りました。
大きくわけて構成は、メイキング・監督の生い立ち・全国各地の劇場での、観客との触れ合い、の3つにわけられると思うのですが、まぁ、面白く楽しく拝見しましたし、のんさんもアフレコ風景や東京国際映画祭のレッドカーペットなどで登場するのでかなり眼福なのですが、「家庭の味」というか、なんかちょっと、足りない。
やっぱりあの、ジブリ系のドキュメンタリーみたいな感じを、どっかで期待してたんだと思うんですけど。
あの『「もののけ姫」はこうして生まれた。』(制作は『バトル・ロワイアル』のメイキング大作『映画は戦場だ』と同じチーム)だとか、ゴローちゃんがディスられすぎててちょっと可哀想だった『夢と狂気の王国』だとか、一連のNHKでオンエアされた密着もののような、そういうタイプの面白さは、このドキュメンタリー映画には、なかったです。
逆に言うと、ジブリの方がいろいろありすぎた、とも言えるのかもしれませんが。
だからといって『この世界の《増補改訂版》』が期待できない、というわけではないんですよ。
でもねー、すずさんと周作さんには、たとえ地味であってもラブラブであって欲しいので、今回追加される要素は、少なくともオレにとってはちょっと邪魔、なんですよね。
観終わってどう感じるか、そこまで行かないとわからないわけですけど。
まぁ、この片渕監督のドキュメンタリー、配信もされてますが現時点でレンタルはなく「購入」だけのようですし、いずれ配信でも実店舗でもレンタルされ、またソフトがリリースされるようになったら、一見の価値はあると思います。

そしてもう1本、観て参りました。

『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』。

IMAXでも3Dでもなく、大きなスクリーンでもなく、お客さんもパラパラ……というところが淋しかったですけど、よく考えたら『スター・ウォーズ』EP9の“裏番組”ですからね。
これは『タイタニック』TV初放映の時の裏番組『借王〈シャッキング〉』、のようなもの。
それを考えたら、よく入ってた、とほめてあげたいですよ。
冒頭、シリーズ3作めなのに『2』が結果、DVDスルーになってしまったこともあって、『1』と『2』のダイジェスト映像が流れました(コレはあの『バーフバリ 王の凱旋』の冒頭といっしょですね)。
実はこの『ヒックとドラゴン』、日本以外の世界各国で大人気になっておりまして、TVシリーズなんかもいっぱい作られているんですね。
そのせいか、前2作と比べると、どうもストーリー展開だとか、まつわる雰囲気が、時代の風潮に合わせたのでもないんでしょうが、あっさり風味、なんですよね。
もちろん、動きであるとか、3D効果であるとか(日本ではほぼ関係ありませんが…)、かなりがんばっていて、満足度も高いんですけど、「あー……そうスかー……」みたいな感じで、ちょっと地味に終わってしまうのが惜しいかな~、というのがありました。
面白いし、ファミリー層にも大人の方にもおすすめはできるんですが、『1』も『2』も観て、wktkしながら(全裸待機はしない。寒いから…)待っていた、日本のそんなにコアじゃないファンにとっては、ちょっとだけ残念な完結編だった、かもしれません。

まぁ、タイミングのわりにクリスマスのネタでもないし、どちらかというとマイナスなネタだし、どうかなー、とも思ったんですけど、こういうネタはさっさと供養するに限るんです。
というわけで、2020年の“お正月映画”の中で期待している作品は唯一、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が残ったわけですが、こちらの方も少し、心のハードルを下げて、年内に観ることにしたいと思います(報告は年を越すかもしれません。その時は、ごめんちゃい)。
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